俳壇 ~ 夜の梅 ~2025/03/29

○スキットルの火酒をふふむや夜の梅
スキットルの かしゅをふふむや よるのうめ
季語:梅(初春)
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《 注 》
※ スキットル:主にウイスキーなどアルコール濃度の高い蒸留酒を入れる携帯用の小型水筒
※ 火酒(かしゅ):ウオツカ・ブランデー・焼酎(しょうちゅう)などのアルコール分が多い蒸留酒
※ ふふむ:① 口にものを含んで、頬をふくらませた状態。「含む」の古語。/② 花のつぼみがふくらんでくること
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*「情報」のページにも掲載しました。
辛夷(こぶし) 他1句2025/03/26


◯捨て畑に先客一人花辛夷
すてはたに せんきゃくひとり はなこぶし
季語 辛夷(春)
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◯長閑さやお八つをねだる散歩犬
のどかさや おやつをねだる さんぽけん
季語 長閑(春)
風光る 他1句2025/02/25


◯風光る鏡の中のフラダンス
かぜひかる かがみのなかの フラダンス
季語 風光る(春/屋外は何もかも金ピカ 風までが光って見える)
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◯梅古ぶ有象無象を虚に飼い
うめふるぶ うぞうむぞうをうろにかい
季語 梅(春)
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古い梅の虚には白蟻の巣や蜘蛛の巣があります。